事務所内におけるトイレの設置基準などの見直しについて

労働衛生

労働者が働く事務所内にある設備、空気環境や作業環境などについて、
適切な衛生基準を定めている規定として、事務所衛生基準規則があります。

この事務所衛生基準規則のうち、
トイレの設置基準などについて運用の見直しが行われ、
令和3年12月1日から、次のような内容で運用されることになりました。

【令和3年12月1日からのトイレの設置基準】

これまでトイレに関する設置基準は、次のとおりでした。
①男性用と女性用に区別する。
②男性用大便所数は、同時就業男性労働者60人以内ごとに1個以上とする。
③男性用小便所数は、同時就業男性労働者30人以内ごとに1個以上とする。
④女性用便所数は、同時就業女性労働者20人以内ごとに1個以上とする。
⑤便池は、汚物が土中に浸透しない構造とする。
⑥流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設ける。

この設置基準について、次の規定が追加されました。

●同時就業労働者数が常時10人以内である事務所の場合は、
 ①の例外として、独立個室型の便所を1個設けることで足りることとする。
●男性用と女性用に区別した便所を設置したうえで、
 独立個室型の便所を設置したときは、
 ②~④の個数を算定する際に基準とする同時就業労働者の数について、
 独立個室型の便所1個につき、男女それぞれ10人ずつ減ずることができる。

なお、「独立個室型の便所」とは、
男性用と女性用を区別しない四方を壁などで囲まれた
1個の便房により構成される便所(バリアフリートイレを含む)としています。

その他、救急用具として「事業場に一律に備えなければならない品目」として、
包帯材料、ピンセットおよび消毒薬などが定められていました。
この規定について、
事業場において労働災害などで労働者が負傷し、又は疾病にり患した場合には、
その場で応急手当を行うことよりも速やかに医療機関に搬送することが基本であるという観点から、 法律上での規定としては削除するという、
労働安全衛生規則の改正も同時に行われています。

詳細は、
【事務所衛生基準規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について】
をご覧ください。

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