職業安定法は、各人の有する能力に適合する職業に就く機会を与えることで、
職業の安定を図るとともに、産業に必要な労働力を充足することで、
経済および社会の発展に寄与することを目的とした法律です。
近年は、求職活動においてインターネットの利用が拡大している中、
就職や転職の主要ツールとなっている求人メディア等についても、
安心してサービスを利用することができる環境とするため、
求人メディア等が依拠すべきルールなどを明確にする必要性がありました。
そこで、令和4年10月から、
求職者が安心して求職活動をすることができる環境の整備と、
マッチング機能の質が向上することを目的とした、
次のような職業安定法の改正が行われました。
【令和4年10月から行われている主な改正事項】
●求人等に関する情報の的確な表示の義務化
各事業者に対して、求人等に関する次の➀~⑤の情報すべてについて、
的確な表示をする(虚偽の表示をしない)ことが義務付けられました。
①求人情報 ②求職者情報 ③求人企業に関する情報
④自社に関する情報 ⑤事業の実績に関する情報
●個人情報の取扱いに関するルールの整備
求人企業、職業紹介事業者または募集情報等提供事業者が、
求職者の個人情報について、収集、使用または保管する際には、
業務の目的を明らかにしなくてはならないことになりました。
●苦情に対する適切・迅速な対応
募集情報等提供事業者は、
利用者からの苦情を迅速・適切に処理するとともに、
それに必要な体制を整備することが義務付けられました。
●募集情報等提供事業者の範囲拡大
従来の求人メディアや求人情報誌だけではなく、
インターネット上の公開情報などから収集(クローリング)した
求人情報や求職者情報を提供するサービスを行う事業者などが、
職業安定法における募集情報等提供事業者になりました。
なお、募集情報等提供事業者のうち、
求職者(労働者になろうとする者)に関する情報を収集して行う事業者は、
「特定募集情報等提供事業者」としての事前届出が義務付けられています。
その他詳細は、
【令和4年職業安定法の改正について】にて、ご確認ください。