脳・心臓疾患の労災認定基準の改正について

労働・社保

業務による過重負荷を原因とする脳血管疾患及び虚血性心疾患等については、
平成13年12月12日付で通達されている
「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準」に基づき、
これまで労災認定を行っていました。

ただし、この改正から約20年が経過する中で、
働き方の多様化や職場環境の変化が生じていることから、
最新の医学的知見を踏まえて、認定基準の改正が行われました。

今後(令和3年9月15日以降)は、
新たな認定基準に基づいて、迅速・適正な労災補償が行われることになります。

【認定基準改正のポイント】

これまでの認定基準を維持しつつ、次のような認定基準が新たに追加されました。

<長期間の過重業務に関して>
 ●労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化
  ⇒これまでの時間外労働の水準には至っていないが、
   これに近い時間外労働をしていた中、
   一定の労働時間以外の負荷が認められたときは、
   業務と発症との関連が強いと評価することが明示されました。

 ●労働時間以外の負荷要因を見直し
  ⇒「勤務間インターバル(終業から始業までの時間)が短い勤務」
   「身体的負荷を伴う業務(例:重量物の運搬作業、人力での掘削作業)」
   などを、評価対象として新たに追加することになりました。

<短期間の過重業務・異常な出来事に関して>
 ●業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化
  ⇒「発症前おおむね1週間に継続して深夜時間帯に及ぶ時間外労働を
   行うなど過度の長時間労働が認められる場合」について、新たに例示しました。

<対象疾病に関して>
 ●認定基準の対象疾病に、「重篤な心不全」を追加することになりました。

詳細は、
【脳・心臓疾患の労災認定基準を改正しました】をご覧ください。

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